Suomisaundi（スオミサウンディ）は、日本ではスオミ・トランスとして知られるサイケデリックトランスのサブジャンルの一つ。"Suomisaundi”はフィンランド語で「フィンランドの音」を意味する、 1990年代半ばからフィンランドで始まったフリースタイルなサイケデリックトランスである。
フィンランド国外でもオーストラリア、ニュージーランド、日本、ロシアや東ヨーロッパでは一定のファン層を獲得し、それらの国々からはスオミ・トランスに倣った音楽を作るアーティストが生まれてきている。ただ、Suomisaundiの言葉は通常フィンランドで作られたスオミ・トランスを指し、フィンランド国外で作られたスオミ・トランス・スタイルの曲はfreestyle psytrance（フリースタイル・サイケデリックトランス）と呼ばれることが多い。ただ日本では両者どちらもまとめてスオミ・トランスと呼ばれることもある。

Suomisaundiは、例えば4つ打ちなどの一般的なトランスを構成するスタイルに拘泥しないなど、既存のトランスのお約束からは自由で定型に縛られず、アーティストが自分たち固有のサウンドスタイルを加える幅が大きい。 また、このジャンルの曲は初期のゴア・トランスやファンク、アシッドトランス、ビデオゲームミュージックなどの影響を受けたような特徴的なメロディーを持つことが多い。LuomuhappoやTeknisetなどのアーティストは、フィニッシュ・フォークのメロディーを自分たちの曲に取り入れ、文字通りフィンランド・サウンドらしいSuomisaundiを展開するなどの工夫をしている。
日本ではしばしば「曲がり」と表現される奇妙に歪められた音使いをし、トリッキーなドラム、SE、英語やフィンランド語のボイス・サンプリングを用いることが多いのも特徴。

サイケデリックトランスのサブジャンルとしては異端視される風潮も残るものの、Suomisaundiへの関心はフィンランド国外でも次第に成長してきており、例えば上記の国々で人気が出てきている。日本では、6-Dimension Sounzレーベルがこの手のジャンルのトランスを専門的にリリースすることで知られている。